2013年8月法話
8月に入っても梅雨が明けません。梅雨末期の大雨というのか、異常気象によるゲリラ豪雨が日本各地を襲っています。日本のみならず中国、韓国にも被害があるようです。今まで経験したことがないような雨の降り方、傘を差しても効かない、息苦しくなるほどの雨には驚かされます。幸いに当地はそれほどの雨も今のところなく、カラッとした夏空を待っているところです。
8月はお盆の季節です。草取りもしているのですが、この雨で取った尻からまた生えてくる状況です。澄んだ空の澄んだ清らかなところにご先祖様をお迎えしたいところです。見よう見まねの畑も実りの季節ですが、どれが作物でどれが草か分からないところがあります。私の力の及ぶところではないのでしょうか。なす、トマト、キュウリ、枝豆、とうもろこし、新鮮なものを食べられるのは何よりです。
梅雨の最中に能代の花火大会がありました。幸い今年は雨に当たらず、好条件での開催でした。白神山地世界遺産20周年記念とのことで、気合いの入った一万五千発でした。私も妻と20数年ぶりと、ほんと久しぶりに会場に足を運んで、大音響に感動してきました。大きな三尺玉も上げられびっくりです。花が開くと600~800メートルと言いますから見事です。多くの人の波に、能代にもこんなに人が集まるのかと思いました。もちろん県内県外からのお客さんも多かったようですが、花火の如く一夜の華になってしまうのは寂しい限りです。地場産業の力がもっと大きければと思うのも、皆同じではないでしょうか。
江戸から明治に掛けて行われていた能代の七夕、大城郭の運行が復活します。高さ5丈8尺の大きさと言いますから見応えのあることでしょう。時代と共に段々低くなって現在の姿となっているのですが、電線の地中埋設化によって出来たところでの再開です。これもまた多くの人で賑わってもらい、能代の当時の隆昌を思い出し、今の力になってもらえればと思います。
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さて、師の作品に“鳴鳩飛燕舞”五字の掛軸があります。行書の一行で師の気張らない淡々とした上品な作に仕上がっています。とはいっても羊毛筆の表裏を巧みに使って動きのある線は中々出来ません。燕の字などはまさにツバメが天を高く低く飛び交う様が見て取れるような雰囲気です。当地でもツバメは飛来していますが、以前に比べて少なくなっているようです。家の造りの変化などで巣を作る場所がすくなっているようです。そんなツバメも、ようやく穂を出し始め花を咲かせんばかりの田面をすばやく飛んでいる姿は“かっこいい”のです。師の燕の字も“かっこいい”のです。どうぞ見て下さい。