新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましては、新年をご健勝にてお迎えのことと拝察し、お慶び申し上げます。

当寺にはご承知のとおり多数の欅(けやき)の大木があり、寺を永く護ってくれています。そのうち一番の老大木がこの度、能代市の古木・名木に指定されました。古来の阿部比羅夫が蝦夷征伐の時に舟をつないだという言い伝えより「舟つなぎの木」として白標が建てられました。伝樹齢1,500年、落雷と台風により大きく崩れていますが樹勢良く葉が繁ります。昨年は青銅の観音様が安置されました。新緑の折になりましたらぜひお参りいただき、仏様のご加護とともに歴史の重みを感じていただければと思います。

私たちは今を生きています。歴史を振り返ると大変な時代があったように、今の社会も平坦ではありません。困難を乗り越える力となるのは、日々の営みを丁寧に行うことです。日々是好日、この一日はかけがえのない大切な一日です。昨日までが旧年、今日からが新年という区切りは不思議なものですが、続く毎日に区切りをつけて一旦立ち止まることは、今を生きる自分の内面を見つめる大事な機会です。改めて毎日の営みが貴いものであることに気づいていただけるものと思います。

本年の皆様のご健康とご多幸を心よりご祈念申し上げます。

合掌