謹賀新年

謹啓 新年あけましておめでとうございます。新年をご健勝にてお迎えのことと拝察しお慶び申し上げます。

この元旦、能登半島における大地震が発生しました。未だ治らぬ余震の中ですが、眼を覆う大変な被害に痛恨の極みです。三が日、新年三朝祈祷のさなかでの震災に人間の非力を感じながら、仏の御加護と早期復興を祈念しました。被災地の皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。

昨年7月には豪雨にて秋田県内各地、また当地・能代市にても大きな水害がありました。全国で自然災害が多発していますが、まさかの事態となってしまいました。大変な被害に遭われたお檀家様も多数いらっしゃいました。ご心痛の中、今なおご苦労されておられることと存じます。一日も早い復旧をご祈念申し上げます。

3月26日の涅槃会と8月16日のお盆施食会にて、実に4年ぶりにご参列・ご着座有りで法要を開催することが出来、どちらも沢山の方にご参列いただきました。仏様の前に一同に手を合わせることができたこと、そしてご先祖様とのご縁、地域のご縁を、コロナ禍を経ても繋ぎ続けることができたことを大変嬉しく思います。決して当たり前ではない、まさに「有難い」ことと改めて気づかさせていただきました。

お釈迦様がお悟りになられたのは、縁起の法でした。全てのものはそれだけでは成り立たず、関係性、ご縁によって成り立っているということです。種も花も、太陽や雨がなければ実を結ぶことはできません。人は自分一人で生きているわけではない、多くのご縁の中、支え支えられて生きています。

お寺には亡くなった方のお墓を後日お参りされる方もおいでになります。内々のお葬式が増えてしまいましたが、亡き人と大切なご縁をお持ちの方がお別れを偲ぶ機会が失われないことを願っています。

本年の皆様のご健康とご多幸を心よりご祈念申し上げます。

合掌