2014年3月法話

3月の声を聞くと何となく心がうきうき弾む感じです。冬の雪と寒さにじっとしていた身も心も、ひな祭り、彼岸会等もあり、いよいよ活動期です。冬があるからこそ味わえる感覚でしょう。当寺におきましても恒例のお涅槃会が26日に修行されます。これからその涅槃会に向け準備開始です。1年を通しても一大行事です。例年やる事は同じですが、やらなければ成就できない事で、やって初めて終わる事が出来ます。その行動の中に禅があると実感できれば幸いです。

2月はオリンピック一色でした。冬のオリンピック、競技する人も観客も寒さとの戦いでした。日本人選手もそれぞれの持てる力を精一杯出しての半月でした。スキー、スノーボード等にも新種目が増え、その分わくわく感が多い大会だったのではないでしょうか。テレビでは本番が深夜という事もあり、生中継で見る事はかなわなかったのですが、選手出身地ではハチマキに旗ふりでの応援で、大いに盛り上がっていました。スポーツでも芸能でも文化でも、えこひいきではないのですが、勝利への期待が高まってしまうのは致し方のない所でしょう。

ところで日本人メダリストは8名、多いか少ないかはいろいろな量り方があるので意味の無い事でしょうが、後一歩の人が多くいた事で残念さがあります。本人が一番感じる事で、これから競技人生をいかに過ごしていくのか、続けるのか引退するのか、少し間を置いて考えるのでしょう。若いこそのスポーツ選手人生が、これから長い生涯を支えるだけの力になり得るのかも考えなければなりません。来る東京オリンピックも関わりを持ってもらう事になるのでしょう。ソチではパラリンピックも行われます。オリンピックにも増して大きな拍手を送りたいと思います。

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さて、師の書に「海鴎戯春岸」の一幅があります。まさに春、当地は小友沼が近く、もうすぐ渡り鳥が帰ってきて羽を休めます。多くの白鳥、がん、カモ類の鳴き声に朝目を覚ます感があります。そんな海鳥達が春の訪れを待ちに待って岸辺に戯れている、そんな一幅です。草書で見事にまとめられていますが、一字一字は意をこらした崩し方で、なかなかのものです。派手かというとそうでもなく、地味でもなく、その辺の調和が何とも言えない書境なのです。線の質、強さも鍛え上げたもので、おいそれとは真似できないものでしょう。

それに付けても渡り鳥の光景は素晴らしいものです。数十羽がV字飛行を崩さず、どこまでも飛び続けるのは誰に教わる訳でもなく、ごく理にかなった飛び方なのでしょう。我々人間も理にかなった生き方をすれば、無理なく、無駄無く生きられる事でしょう。理にかなった筆遣いをすれば自ずと人の心を打つ線になり、作品になる事でしょう。奇をてらった作は一作でおしまいです。長く、深く胸を打つ作を書きたいものです。


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