2014年2月法話

本年も一ヶ月があっという間に過ぎました。昨年一昨年と違い、当地は雪の少ない年となっています。県内内陸・横手湯沢方面は逆に多くなっており、雪下ろし中の事故で多数の死者が出ています。雪国ですので雪のあるのは当然ですが、その雪といかにして馴染んで生活していくことが出来るかは、長年の経験により分かっているはずですが、自分で何とかしなければの思いで無理な仕事をしてしまっていることがあるようです。まだ寒中です。2月いっぱいは雪との格闘が続きます。事故の無いよう、お互い声を掛け合いながら協力を仰いでいかなければならないことでしょう。

本年は馬年です。私も馬年生まれで今年還暦です。まだまだ若いと思いいつもと同じ事を考え、同じ行動をし、同じ仕事をしてきました。といっても年のためにとでもいったらいいのか、膝が痛んだり、血圧が高めだったりと少しは養生しながらの生活になっていくことでしょう。還暦も人生の一つの区切り、季節ごとの区切りと同じ人生の区切りがあるからこそ「さぁ、これからまた」という気持ちも起こります。自分も肝に銘じ今後の生活の設計を立て直したいものです。

弟子の二男・卓爾も1月は一つの節目を迎えました。修行中の身でしたが、この一ヶ月は一つの階段を上り、私(師)から仏法を受け継ぐ式がありました。法を受けるということは、私を通してお釈迦様からのご縁を正式に頂戴するということで、今までの教えてもらうことばかりではなく何事も法に照らして自分で判断、決断していくことになります。その自覚を持つことで今後僧として檀徒の皆様から親しんでもらえることが出来るのかが問われます。今後は自己の修行です。さらに厳しい世界が待ち受けています。

お正月、庫裡の玄関に掲げる小軸があります。私の趣味である骨董屋さんから買い求めた軸です。金紙、銀紙の短冊に雲上の白富士が描かれています。富士山は世界遺産になりましたが、この絵は正に飛行機の中から見られる冬の富士そのものの感じです。短冊で小さな作品ですが、なかなか出来のいいものと思います。作者は大潤と書かれております。平福百穂のお弟子さんだったようですが、よくは分かりません。百穂といえば有名で、作品内容はどうでも手にしたい作家ですが、大潤といっても私には分からず、しかし作品として好きです。清潔感があり、金銀に富士が悠然と輝いている様は大幅を見ているような感が有ります。私の好みで短冊をはがし、一幅の掛軸に表具していただきました。このようにしてしまいましたが、大潤さんは喜んでくれているのでしょうか。作品は永遠に残ります。私も書を志していますが、残しておく作を没後私が知らない人が見たときは、どのように思ってくれるのか不安があります。私の好きなものを書くことしかできませんが、その書境がすがすがしいものと思っていただける作を残したいものです。この大潤さんの作は私の心にすーっと入り込んだ作です。


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