2013年1月法話


新年あけましておめでとうございます。巳年の新年を皆様いかがお迎えでしょうか。穏やかな一年の船出であってもらえれば幸いです。本年はどのような一年になるのでしょうか。楽しいこと、嬉しいことの多い、そして涙の少ない一年を期待したいものです。

昨年来の寒波はいろいろなところに影響を及ぼしつつあります。昨シーズン同様、早い雪で根雪も早く、それに加えて寒さも強いです。氷点下4~5度の真冬日も多く、身も心も縮み上がってしまいます。氷点下30度くらいの北海道地方の方の生活の大変さが痛いほど分かります。

天変地異が、いつどのようにこの身に降りかかってくるかは、ここ2,3年で思い知らされました。しかし、何とかこの今を生きることが出来ています。その事実をしっかり見つめ、今できることを真摯に行うことが出来れば、自分のためとはいえ、巡り巡って利他となることでしょう。面と向かって“利他です”という行動のみならず、隠れた利他は自分がしっかりと生きることではないでしょうか。寒さに立ち向かう姿もまた一つ。寒さを、雪を、力に出来ればこれ幸いです。

年末には国政選挙があり、政権交代が行われました。前に戻ったといえるのでしょうか。現政権党は前の党とは違う、新たな舵取りを目指しているようですが、冷え切った社会に一縷の暖かさと笑みを与えてくれるのでしょうか。是非早い時期にその兆しを感じることが出来ればと思います。昔に比べれば、この人こそ、というカリスマ性を持ち合わせた政治家が少なくなっている気がします。ワンマンでは困りものですが、大きな、現実的な理想を実行に移せる人がリーダーであってほしいと思います。しかし今の時代、一人が力を持つことを良しとしない社会になりつつあります。同じ教育のもと、同じ目的を持つ人には、あの人もこの人も出来るような思いがあるのかもしれません。しかし真のリーダーには黙って多くの人がついてくれるような気がします。お釈迦様のごとく。

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新春の書作を紹介します。父、黙窓の残した一点「寿盃春酒」があります。この作はだいぶ前の作品、若かりし時の勢いがあり、また少しおおざっぱな感じの線で書かれています。父はお酒が大好きで、酒にまつわる作品も多く有りますが、お正月にも酒をおいしそうに飲む姿が思い出されます。まさに新春に美酒の盃を寿ぐ、とは今年も良い年でありますようにとの願いもあるのでしょう。そして少し飲み過ぎた父がこの作の線のように少し揺らめいている感じに現れたのでしょうか。それともこの線の揺らぎは強さを強調してのものなのでしょうか。皆様も寒い冬に新春の美酒を味わってください。そして温かな気持ちになり、今年一年その温かさを表現できるよう、祈ってもらえればと思います。


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