2011年8月法話

 8月お盆の月です。お盆を迎えるにあたって7月は下準備の時、境内の草刈り、お盆の五如来札の作製と、精を出させて頂きました。後は檀家の皆様の個々のお気持ちで墓地も綺麗になり、すがすがしい気持ちでお盆を迎えられる事でしょう。

 今年の夏も暑いです。汗かきの私はついつい檀家さんの家へ行き「暑さは平気なのですがこの汗が」と愚痴ってしまいます。返ってくる言葉は「みんなそうだ、当たり前だ」です。私だけではなく皆が暑さと戦っています。今年は原発事故で電力状況が思わしくなく、節電が叫ばれています。家でも暑がりの私に“節電節電”と声がかかります。

 暑い日本をもっと熱くしたのがなでしこジャパンです。ワールドカップの大舞台で金字塔!女子サッカーを知らなかった人々も一日にして大ファンに早変わり。暗い気持ちを背負っていた人々にも久々の明るい話題でした。ひたむきにサッカーに集中していた選手自身が嬉しくないはずがありません。その選手達も「私が戦っているのではない、日本国中の人皆が戦っているんだ」という思いだったのでしょう。あえて国の為、苦しんでいる人の為にと振り向けてくれる気持ちはやはり“なでしこ”のなでしこたる所以でしょう。

 自粛ムードの後、次々と国内外問わず大きな大会が開催されだしました。世界水泳、甲子園、北東北インターハイも真っ最中。世の中を明るくする為に、力付ける為に色々な人が持つ個々の力を全部出し切った時、結果は別として心を打つものがあり、それこそが力になるのでしょう。私も暑いお盆を檀家の皆様と共に仏様の行として過ごし、例年の書展(六葉会書展)を通して私の生き方を示す事により、私の有る事の意義を深いものにしたいものです。

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さて、昔話の続きとなります。本堂建築が一段落しました。とはいえまだ向拝(玄関)もなく、開山堂も有りませんでした。二次工事の件は遅々として進まず、先々代住職も総代さん達も窮してしまっていたものでした。進まぬ工事に一石を投じたのが先代でした。残った寄付金が無くならぬ内にと一念発起、副住職として乗り出しました。

 当時学校の教師をしており、書を趣味とし、安定した気持ちであったのでしょうが、お寺の状況が許してくれませんでした。二足のわらじでそのまま檀家さんの気持ちをつかもうとしてもそれではうまくいきません。教職20年でくぎりをつけ退職。と同時に二の足を踏んでいた役員さん達が〝このままでは申し訳ない〟との思いか建設に向け動き出しました。教職で培った人の掌握の仕方や事務のおかげで工事が進み出し、庫裏、位牌堂、玄関と6年間位で出来上がりました。昭和48年の事でした。火災に遭ってから20年の月日が経っていました。

 それにしても檀徒の皆様はお寺の内部(住職の生活)には敏感で、やる気を見せると応じてくれる、素直にお願いすると無理をしてでも応えてくれる。ありがたいものです。だからこそ住職は常日頃何をすべきかしっかり見据えていなければならないものだと痛感致します。


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